28歳うつ病大学生の頭の中

20歳までは順風満々だった男がうつ病になり、すべてが終わった今思うこと

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うつ病という病気はこの世界では重すぎるのかもしれない

自分はうつ病になって一度すべてを失った。

うつ病になって8年、まだ社会復帰したという状態ではない。しかし、なった当初、一番しんどかった時と比べれば、そこそこ外との連絡をしたり、こうやってブログを書いたり、動けている。一度、2年ほどだが、大学に行って、復帰したといえるような状態になったこともある。

 

そこで感じたこと。

うつ病というのは重過ぎる。

確かに、この病気はしんどい。そこまで他に大病を患ったこともないが、現存する病気の中で一番しんどい病気かもしれないとも思うほど、しんどい病気だ。

しかも治療方法がまだ確立していない。目に見えないだけでなく、わからないことが多い。人によっては何十年、もっと言えば少なくない人が死ぬまで苦しみ続ける。考え方も変える。人を変える。特定の何かが出来ないのではなくて、なんにも出来なくなる時もある。それに、最悪死ぬかもしれない病気だ。こうなると、重くとらえられるのも仕方がないかもしれない。

 

例えば、骨折ならその部位に触れなければ大丈夫。ガンなどの内臓の器官の病気なら話したり、相手が動けるなら一緒に何かしても問題ない。そういったことが分かる。分かる、理解があるというのはとても大きい。

しかし、うつ病となると、行動の一つ一つ、話す言葉の一言一言、何が相手にとっていいのか悪いのかわからない。わからないことに触れるというのは怖い。

相手のためにといくら思ったとしても、相手を苦しめる可能性があると思うと、何もできなくなる。これは普通の反応だ。

 

うつ病には触れないほうがいい。うつ病の本人でもそう思う。自分のことを思うなら触れないほうがいい。基本的に何をしても損をしてしまう。悲しくなるし、悪化させるかもしれないし、気にすることが多すぎる。難しすぎる。

 

しかし、うつ病の人がいる社会でこういう現象が起きていると、どうしても社会に戻るハードルは上がる。関係を持たないほうがいいと思うということは、うつ病の人間は関係を持たないようにする。自分自身と永遠に向き合ってきた人たちだ。相手の気持ちであったとしても相手より良く見えている。いわば人間関係のエキスパートだ。隠すことなんてほとんど成功しない。

そうなると、うつ病の人間にとって目指す先は社会に復帰することなのに、社会に復帰するのは悪いと思うという矛盾した考えが生まれてしまう。こうなると復帰は厳しい。

 

重過ぎる。難しすぎる。これが本人にも周りにも与える影響が大きすぎる。どれだけ勉強したってうつ病の人とどう接していいかなんて分からないのだ。いろいろと言われることはあるが、そういうことを言わないといけない、そういう風に接しなきゃいけないというプレッシャーは接されるうつ病患者は意図しなくても見えてしまうし、症状も人それぞれだから、そもそもそれが正解かどうかも微妙な所だ。

 

普通に今の社会を過ごしたり、もし、今の社会でいい人になろうとしている人であふれていたとしても、うつ病の人間が社会に戻るには難しすぎる社会であると思う。

 

自分の持論としては、別に傷つけていいと思っている。そんなことよりも認めてほしいという気持ちが強い。人によるだろうが、どれだけ嫌な人間だったとしても近くにいてくれる人間というのは非常に貴重だ。腫物だと思うなら腫物として接してもらっても構わない、離れていくこと、壁を作られることに比べればましだ。

これは自分の考えなので、自分以外に実践してほしいなんて口が裂けても言えないが、、

 

社会復帰した後も、うつ病の人間は孤独だ。病気のことを自分一人で背負い込むと決めて、誰にも言わず、一人で戦えば孤独から離れられるが、それは難しい。難しいから病気になるし、そもそもしんどい社会復帰に足かせを付けたままというのは尋常じゃない苦労が伴う。その後何があっても苦しめ続けることになる。

 

周りの人も自分のために生きてくれればいい。良いのだが、苦しんでる人が目の前にいるとそうはいかない。これは凄くわかる。わかるけど、苦しんでいるが、何に苦しんでいるか、どうしたらいいのかわからない人だった場合、何もできないもどかしさは凄いあると思う。

 

でもそこで何かをする、ということが正解なんだとは思わない。付け焼刃ではどうしようもない病気な気がするからだ。

触れないことを批判する気なんてない、多分それが普通なんだ。でも触れれないという環境を今後どうにかしていくことが、うつ病の人が社会復帰するには必要不可欠な気がする。

 

重い病気だけど、どうすれば軽く見れるのか。これをするには実際に触れてみないと始まらない。対処法や、正解はない。しかし、まずは病気で苦しんでいるその人のことを知らないと何も始まらない。

うつ病の人に限らず、精神的な病気にの人はたくさんいる。たくさんいるが、触れる機会がなさすぎて、知らない。

あんまり触れさせるのはダメかもしれないし、もしそれで何かあったとき責任をとれる人間はいない。そうなるとお互いに触れる機会が無いのは当然ともいえるのかもしれない。

でも、もしうつ病になった後、その人を社会に戻すのであれば、社会はもっと知らないといけない。と感じる。しかし、責任が取れない。これが一番大きい問題かもしれない。

最悪死ぬかもしれない、正解がない、難しい問題、こんなのは誰も責任が取れない。こうやって書いている自分も無責任で自分勝手だ。

でも知ってほしい、社会がもっと触れてくれないと、うつ病の人が受け入れられる未来はない。そう思う。今の社会にうつ病を受け入れる懐はない。

 

大風呂敷を広げた割に何もできない、どうしたらいいのかわからない。だったら書くなと思うくらい自分勝手だ。

これがいいことかどうかは分からないし、こんなことをしたって何の影響があるかはわからないが、自分のことだけは自分で責任が取れる。だから、もしよければ自分には好きにコメントしていって欲しい。気が引けるかもしれないが、自分には何言ってもらっても構わないので、もし何か言いたいことがあればどこかのコメント欄でもツイッターでもなんでもいいので自分に言ってもらえると嬉しい。それがこの記事を書いた責任でもあるし、どう思うか色々な人の素直な意見をいっぱい聞いてみたい気持ちも大きい。

 

正解はない。問題が大きすぎる。けど、こうやって苦しんだ身としては何かしたい。

能力もないのにでしゃばりすぎと言えばそれまでだが、いつか受け入れられる社会を夢見ている。